国土強靭化法案関連銘柄を深掘り特集

国会議事堂

2016年4月14日、熊本地震が発生しました。まずは震災により亡くなられました方のご冥福をお祈りすると共に、今現在も被災され避難を余儀なくされた方々の安全と、1日も早い復興をお祈りさせて頂きます。

今回の熊本地震により、再び国土強靭化関連への注目が集まっています。今回は改めて、この国土強靭化関連に関する解説をしていこうと思います。

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国土強靭化法案とは?

国土強靭化工事

熊本地震をきっかけとして、霞が関や永田町では再び国土強靭化関係の見直しが進められています。国土強靭化法案とは?その目的とは?現状の課題にはどのようなものがあるのでしょうか。

国土強靭化法案を大まかに説明すると、国力の強化を目指した計画を実行するための法案といえます。

日本は世界でも有数の地震大国。大都市部にも火災に弱い木造住宅が密集した災害に弱いと考えられる地域が多数存在し、地方にもさまざまな脆弱性が存在しています。また天災のみならず、電力供給などのライフラインや金融システム、流通網、老朽化に対する対策など、多角的な面から事前防災、減災、迅速な復旧を準備していく必要があります。

こうした防災・減災・復興を基本計画として盛り込まれているのが、国土強靭化法案となります。

アベノミクスと国土強靭化法案

アベノミクス3本の矢

アベノミクス3本の矢

安倍政権を最も有名にしたものはアベノミクスですが、そのアベノミクスでは3本の矢として、金融緩和、成長戦略、拡張的財政政策がかかげられています。日銀と手を取り合って緩和を進めることによって、前民主党政権時代から比較すると大幅に円高が是正され、経済でも輸出企業を主導とした回復の傾向を見せています。

しかしアベノミクスは海外要因によるリスクの影響もあり、ここ最近ではその勢いを失いつつあります。個人的に、成長戦略が全く期待はずれになった段階で、アベノミクスは失敗であったと認識していますが、ここではその辺の解説は省略させて頂きます。

政府による経済政策の重要性

経済政策

さて、経済政策はいわずもがな、重要な国策の1つです。一般論として、経済がうまく発展していなければ失業率が上昇し、職を失ってしまう国民が増えてしまいます。国民の所得が減少すれば税収も減少し、税収の減収を補うために、国債もさらに多く発行しなくてはならなくなります。

ご存知の通り日本は借金大国です。2015年の数字を確認してみると、GDP比で約2.5倍という世界でも類を見ないほどの債務を抱えていますが、その多くは実は国内の金融機関が受け皿となっています。

その国債も、日銀が推し進める量的・質的金融緩和により、一般の金融機関から日銀本体が引き受け始めているという、いわばグレーゾーンに近い金融政策を実施するに至っていますが、現在の金融システムはとても微妙な立居地となっており、首の皮1枚で繋がっている状態と考えても良いでしょう。

アベノミクスが失敗すると、再びデフレ局面への後退が

人々の生活

アベノミクスが失敗したと思われれば大幅な円高の巻き返しが起こることが想定されます。個人的には、米大統領選挙に絡んだFRBの金融政策やイギリスのEU離脱問題、中国の景気減速懸念などの外部要因が主要因となっていると考えていますが、外資系の証券会社やヘッジファンドの中には、アベノミクスが期待外れに終わったと考え、これまで売っていた円を買い戻し(円高方向)、日本株のポジションを手仕舞う動きも出てきています。

こうした動きが本格化してくれば、再びデフレ、景気後退となってしまい、国民生活を更に危うくしてしまうリスクも多大に秘めていると考えられます。

また、計画通りに進んでいるかどうかはこの際別としても、アベノミクスは災害が起これば進行中の計画が変更となってしまう可能性もありますので、そのようなリスクを極力少なくするためにも国土強靭化計画は重要だと考えられています。

国土強靭化法案を考える際には地方分権も重要なポイント

国土強靭化法案の骨組み

計画・チェックリスト

国土強靭化計画は4つの章から成り立っています。

1章である基本的な考え方では、人命の救助、国民の財産や公共施設の被害の最小化、災害時でも機能不全にならない経済システム、オリンピックに向けた対策が掲げられています。災害時では物資がうまく届けられなかったり、損傷によって経済が滞ってしまうこともあります。そうなれば救える人命が救えなくなってしまったり、被害が拡大する可能性もあるのです。

2章では脆弱性の評価、3章では推進方針、4章では見直し計画について書かれています。法律も時代と共に古くなってしまいますので、国土強靭化計画では概ね5年ごとに計画の見直しをすることとされています。

東京一極集中を見直す機運

東京

国土強靭化計画が重要なのは非常事態での対策を進めている点にあります。

東日本大震災では首都圏を含む多くの地域が被災し、未曾有の被害を記録してしまいました。電力システムの脆弱性や金融システム、交通網、生産基盤などさまざまな分野で課題が浮き上がってきました。特に日本で問題なのが、国の重要機関のほとんどが東京に集中してしまっている点にあります。

もし東京がダメージを受けてしまえば、行政システム全体がストップしてしまうことさえ考えられます。昔から地方分権は進められてきていましたが、自立・協調・分散型のシステムを再構築することが重要な課題と再認識され始めています。

地方が東京に依存せずに地方は地方だけで完結する仕組みとなっていれば、国の一部に何かが起きたとしても、全体として流れが滞ることはありません。地方自治体や人を教育していくことも重要です。これはリスクコミュニケーション分野の課題として示されています。

また、災害が起きなかったとしても、建物の老朽化によるリスクも存在しています。特に古い住宅が密集した地域ではメンテナンスサイクルを構築することが重要です。日本の住宅は海外の住宅と比べると、技術は高いわりに耐用年数が非常に短くなっており、もっと長く持つ建築物を作る新しい技術開発や研究、活用促進に向けた取り組みも、この国土強靭化計画の重要なプランの一つです。

そもそも、特に日本の住宅が海外の住宅と比べ、建築費用はそれほど差がないのにもかかわらず、なぜこれ程までに耐用年数が少ないのか?という疑問が浮かぶかと思います。これは特に戦後に建てられた住宅に共通する問題なのですが、この辺も機会があれば解説していこうと考えています。

国土強靭化法案関連銘柄

さて、話を本線に戻します。

日本は現在約5年に1回程度で大きな震災に遭遇しています。建物は壊れたらまた治すことができますが、人命はそうはいきません。国民の人命、財産、生活を守るためには、この法案は非常に重要なものとして捉えられています。

経済発展だけが政府の仕事ではありませんが、この国土強靭化に関係してくる企業は国内にも数多く存在します。不動産・建築関係や流通、インフラなど、見渡すだけでさまざまな分野、業界の企業が対象になります。

この後は、具体的に個別銘柄を見ていくことにします。

ライト工業【1926】

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東北が発祥の特殊土木会社。基礎や地盤改良、法面などを得意とし、耐震補強にも注力している同社ですが、東日本大震災の復興特需の恩恵を受けると共に、首都圏の高速道路の地盤改修工事などを受注しており、国土強靭化法案関連銘柄の中でも中心的な銘柄であるといえます。値動きも軽快で、個人投資家に人気のある銘柄ですね。

OSJBHD【5912】

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日本橋梁とオリエンタル白石の持ち株会社である同社。高度経済成長時代には様々なインフラが日本全国に整備されましたが、トンネルや橋、建造物などに使用されているコンクリートの耐用年数の期限が差し迫ってきています。老朽化したインフラの改修工事を得意とする同社は、国土強靭化法案関連の中でも人気の高い銘柄と言えます。

ショーボンドHD【1414】

] チャート画像

こちらも、橋梁(橋)やビルなどの建造物に使用されているコンクリート構造物の補修の先駆けで最大手となります。補修材料の販売も手がけており、同社商品の一つである接着剤のシェアも高く非常に有望な銘柄の一つといえます。自社内で研究施設も運営しており、その技術力の高さが製品の評価につながっています。

その他の国土強靭化法案関連銘柄一覧

  • ショーボンド【1414】
  • 安藤ハザマ【1719】
  • Br.HD【1726】
  • コーアツ工業【1743】
  • 大成建【1801】
  • 大林組【1802】
  • 清水建【1803】
  • 鹿島【1812】
  • 不動テトラ【1813】
  • 鉄建【1815】
  • 西松建【1820】
  • 大豊建【1822】
  • 東鉄工【1835】
  • 富士PS【1848】
  • 戸田建【1860】
  • 矢作建【1870】
  • PS三菱【1871】
  • NIPPO【1881】
  • 東亜道【1882】
  • 前田道【1883】
  • 日道路【1884】
  • 若築建【1888】
  • 東洋建【1890】
  • 五洋建【1893】
  • 世紀東急【1898】
  • ライト【1926】
  • 日特建【1929】
  • タケエイ【2151】
  • Sタカミヤ【2445】
  • 宮地エンジ【3431】
  • 宇部興【4208】
  • ニッパンR【4669】
  • ニッタ【5186】
  • 住友大阪【5232】
  • 太平洋セメ【5233】
  • デイ・シイ【5234】
  • 横河ブHD【5911】
  • 駒井ハルテク【5915】
  • アルインコ【5933】
  • オイレス【6282】
  • コマツ【6301】
  • 日立建機【6305】
  • 日工【6306】
  • 酒井重【6358】
  • タダノ【6395】
  • 新明和【7224】
  • 極東開発【7226】
  • ワークマン【7564】
  • 前田工繊【7821】
  • JR東日本【9020】
  • ジェコス【9991】

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